「いい店」と「ちょうどいい店」
いい店が本当にたくさんある時代になりました。僕はいい店を「ちょうどいいとき」に使います。
仕事仲間と仕事帰りに立ち寄る店
久しぶりに友人と過ごす店
家族で行ってちょうどいい店
デートで使う店
お忍びの店
上司とランチ
家族とランチ
彼女とランチ
友達とランチ
夏になると行きたくなる店
冬になると行きなくなる店
いい店はたくさんあるけど
「ちょうどいい店」はなかなか無い。
僕は飲食店を選ぶときの基準は
「何を食べるか」
ではなく
「どんな時間を過ごしたいか」
ということを想定して選んでいます。あなたはどうんな基準で選んでますか?
なので僕は、店選びの基準はその店を紹介してくれた人の体験談を聞いて雰囲気を想定して予約を入れています。
作り手側としては、もしかすると「たくさん美味しいものを食べて欲しい」って思うところだと思いますが、利用する側の僕にとっては紹介してくれた人が「美味しいよ」って言ってくれている時点でそれは想定内。
だから店を選ぶ判断基準は「僕のイメージする場にちょうどいいかどうか」。
ちょっと偉そうですいません。
僕は髪を扱う職人を続けてきてよくわかるのですが、とにかく技術の練磨に余念がない人が多い。でもね、自分の技術や商品にだけ思い入れがありすぎると相手にとっての「ちょうどいい」は見えてこない。
相手にとっての「ちょうどいい」をつくるには相手がここまでどんな時を過ごしてきたのか。そして、これからどこへ向かおうとしているのか。
その上で自分なりに、
「こんな時間はどうですか?」
って場を提案できる人こそ悦びを創る技を極め、楽しんでいる証。自分の持つ技や資源を活かして「ちょうどいい」を創れる人こそ本物の職人なのだ。
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